不登校の対応は母親に集中しやすく、その負担は学校連絡・居場所探し・パートとの両立まで及びます。
子どもを支えながら仕事を続け、学校からの連絡対応をし、次の居場所を探し、体調の変化に対応する日々は、想像以上に神経を削られます。
母親がこうした負担を一手に抱え込む現実は、社会構造や日常のしがらみにも影響されており、誰もが経験する可能性のある問題です。
この記事では、母親に負担が集中する理由と、具体的な対応例をまとめます。
常に「次の一手」を考える日々

子どもが学校に行けなくなると、母親はまず「次の居場所」を探さなければなりません。
病院やフリースクール、習い事、デイサービス…どれも試してみないと合うかどうかは分かりません。
合わなければ、また次を探し、さらにその次も…という「常に先を読む」作業が続きます。
朝起きられなければ専門病院に連れて行き、気持ちが沈んでいると思えばメンタルクリニックへ連れて行くこともありますが、薬を嫌がって通院を続けられないこともあります。
こうした対応は想像以上に神経を使い、母親の心をじわじわ削ります。
仕事との両立も簡単ではありません。
パートに行っても、子どもの行き渋りや体調不良で辞めざるを得ることもありました。
復帰しても、子どもがまた不登校になると再び辞めざるを得ず、短時間パートや夜勤を組み合わせる日々。
生活リズムは乱れ、自分の体調や精神も削られていきます。
それでも、フルタイムで働けない自分を責めてしまう――そんな日常が繰り返されます。
父親がここまで深く先を読んでいるイメージは、個人的にはあまりありません。家庭の中で感じる思考量の差が、やりきれなさをさらに強めます。
「仕方ない」と見過ごされる母親の負担
物価の上昇や将来の学費への不安に加え、不登校が長期化すると母親の負担はさらに大きくなります。
家庭と子どもを支えるため、自分の時間や仕事を削らざるを得ません。
それでも周囲からは「母親だから当然」と見られがちです。
全国には約34万人の不登校の子どもがいます。(参照:文部科学省、「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」、P4)
その数だけ、母親たちは誰にも言わず、毎日心身を削りながら対応しています。
「夫は忙しいから仕方ない」と思えても、育児や不登校対応は逃げられる仕事ではありません。
人を一人育てる仕事であり、目に見えないけれど責任も大きい。
こうして母親の負担は社会構造や日常のしがらみによって重くのしかかっています。
過干渉に見える行動の裏にある「切実な理由」
不登校の対応で「過干渉」と見られる行動は、実は切実な理由があります。
一度一週間「放置」を試みたとき、待っていたのは自立ではなく、栄養不足で「目が見えない」と騒ぐ我が子の姿でした。
▶放置したときの体験談はこちら
本人の選択で食べず飲まずでも、実際に倒れれば、その看病や通院、体調の立て直しがすべて母親の肩にのしかかります。
不登校という状況だけでも手一杯なのに、健康状態まで崩されては生活が立ち行きません。
朝起こしたり、ご飯を食べるのを催促したり、買い物に誘い出したりするのは、甘やかしではなく、共倒れを防ぐための「リスク管理」だと思っています。
これを過干渉と言われてしまうと、どうすれば生活を守れるのか途方に暮れてしまいます。
正解は分かりませんが、現場で向き合い続ける私のリアルな選択です。
少しずつ進む母親の努力

常に「次の一手」を考え、不登校の子どもと家庭を支えることは、決して楽ではありません。
不登校は終わりが見えない為、じりじりと精神が削られていくのも実感しています。でも、立ち止まったり、弱音を吐いても解決するわけではないので、前を向き続けなければいけません。
私も、子どもの居場所の次の一手を考えるときは、いろいろな情報を調べました。
もし進学が近いのであれば高校のパンフレットを取り寄せたり、オンライン説明会をのぞいてみたりするだけでも、「次に何ができるか」を考える手助けになります。
不登校は「社会問題」と認識されていても、多くの人は「自分には関係ない」と感じていると思います。
実際に私も、自分の子どもが不登校でなければ、これらの努力や苦労は一生知りえなかったと思います。
まとめ
不登校の対応は母親に大きな負担が集中しやすく、社会構造や日常のしがらみが背景にあります。
毎日「次の一手」を考え、子どもの居場所や体調、生活リズムを支える母親の姿は、外から見えにくくても非常に重要です。
この記事が、同じように揺れながら頑張る母親たちへの共感となり、社会全体で「見えない負担」に目を向けるきっかけになればと思います。
▶詳しくは、不登校家庭での関わり方をまとめた【記事】をご覧ください


