「不登校なのに、行事だけ参加するのはナゼ?」
不登校の子が学校行事の時だけ姿を見せると、周りからは正直「ずるい」と思われてしまうことがあります。
ネットやSNSでも「不登校のくせに行事だけ来るな」という厳しい声や、「不登校で行事だけ来るのはうざい」といった本音が漏れることも少なくありません。
特に、宿泊を伴う「不登校だけど修学旅行だけ来る」というケースは、周囲の感情を逆なでしやすいトピックです。
けれど実際は、行事だけ参加するのは“楽をしている”からではありません。 多くの場合それは、毎日は無理でも「ここだけは頑張りたい」という、本人なりの限界の挑戦です。
この記事では、行事だけ参加する子どもの本音と、そう感じてしまう周囲や兄弟の気持ち、親としてどう向き合うべきかを実体験を交えて整理します。
不登校はずるい?その理由を調査

不登校になると「ずるい」と思われることがありますが、決してズル休みではありません。
学校が苦手、友達関係の悩み、勉強への不安など、理由は人それぞれです。
しかし、行事だけ来る不登校の子どもを見ると、「なんで行事には来るの?」と疑問を感じる人もいます。
彼らにとって行事は特別な日。
「少しでも参加して思い出を作りたい」と、震えるような勇気を出して登校していることが多いのです。
ただし、毎日登校している側からすれば、準備の苦労を知っているだけに、「不登校 修学旅行 ずるい」と感じるのは当然の反応です。
準備を頑張っている子たちの気持ちを置き去りにしない配慮も、実はとても大切になります。
不登校なのに行事だけ来るのはナゼ?
不登校の子が行事にだけ参加するのには、明確な理由があります。
まず、行事は普段の授業とは異なり、非日常の「イベント」として捉えやすいからです。
そのため、普段は教室に入ることができなくても、「修学旅行だけ来る」という選択をしたり、運動会なら出られるという気持ちが湧いたりします。
実際に私の息子も、運動会や修学旅行には参加していました。
本人は「行事くらいは行けないとダメでしょ」と自分にプレッシャーをかけながら学校へ向かっていましたが、行事すら行けない時もありました。

本人の中では、行事への参加は「精一杯の背伸び」だったのだと思います。
不登校の子にとって、行事は無理のない範囲で成功体験を積める貴重なチャンスです。
「ずるい」「うざい」と感じたとき、親ができる視点
不登校の子が行事だけ参加する姿を見て、つい『ずるい』『うざい』と感じてしまうこともあります。そんなとき、親としてどんな視点を持てばいいのでしょうか。
兄弟はどう感じている?
兄弟がいる家庭では、毎日頑張っている兄弟側が「不登校のくせに行事だけ来るな」と怒りや嫉妬をぶつけてくることもあります。
「自分は嫌な授業も受けているのに、楽しいところだけ持っていくのはうざい」 そう思うのは、毎日学校に通って頑張っている証拠であり、責められるべき感情ではありません。
一方で、不登校の子も「行きたいのに行けない」という葛藤の中にいます。
親としては、どちらか一方を否定するのではなく、お互いの立場や「頑張りの形」が違うことを理解し、それぞれの気持ちに寄り添う姿勢が求められます。
不登校の子を抱える親の悩み
不登校を抱える親の悩みは、本当にさまざまですよね。
なかでも一番大きいのは、子どもの将来に対する不安ではないでしょうか。
学校に通えないことで、勉強についていけなくなるだけでなく、集団の中で過ごす経験が積めないことも心配になります。
たとえ不登校の状態から登校できるようになったとしても、学力や集団に入る力が身についていなければ、将来きちんと社会生活を送れるのだろうかと不安は尽きません。
正直、進学や就職のことを考えると、不安ばかりが重くのしかかります。
また、周囲の目が気になることもあります。
先生や周囲の人は優しい言葉をかけてくれるものの、「本心ではどう思っているのだろう」と疑心暗鬼になってしまうこともあります。
さらに、同じような状況の人を見つけられないと、相談相手がいなくなり、悩みを一人で抱え込んでしまいがちです。
加えて、子どもとのコミュニケーションの難しさも大きな悩みのひとつです。
不登校の子どもは、親との会話を避けてしまうこともあります。
コミュニケーションが大切だと分かっていても、子どもが心を開いてくれなければ、会話そのものが成り立ちません。
このような状況が続くと、親自身も「どう対処すればいいのか分からない」と感じてしまいます。
実際に不登校の息子は、部屋にこもり、家族のことを無視することがありました。
原因を聞くとは「自分でも分からないけど、何も話したくなかった。」と苦しんでいたようですが、無視されるのは親としては精神的にかなりキツイですよね。
最後に、親自身のメンタルも重要なポイントです。
子どもの状況により親のサポート方法も変わるので、それに対応するのに日々疲れてしまいます。
親も心のよりどころを見つけると、メンタルが安定するかと思うので、自分に合った専門機関など相談できる窓口を探してみましょう。
▶誰に相談すべきか分からない方は、こちらの記事を参考にしてください。
親子の関係をどう築く?

不登校の改善策として、親子の良好なコミュニケーションが大事との意見があります。
子どもの話をとことん聞く
親子間であまり会話がないのであれば、気軽に話せる雰囲気を作りましょう。
子どもの好きなことの話を聞いたりしていると、少しづつ信頼関係が深まってきます。
しかし、ただ聞いているだけだと、子どもに見抜かれてしまいます。そのため「興味を持って聞くように」しましょう。子どもは思っている以上に、親のことを見ているんです。
親が子どもの話を聞く姿勢で「自分に興味があるか」まで察します。
子どもが「自分に興味がない…」と感じると自己肯定感が下がってしまいます。
子どもが安心して自分の気持ちを話せる関係性になると、親子の絆は強まります。
時間の共有
次に、親子で時間を共有してみましょう。
子どもが好きなことを一緒にやってみると、話も弾むようになると思います。
共通の話題があると、心を開いてくれやすくなります。
子どもの意見を尊重する
子どもの意見を尊重することも、とても大切です。
大人の意見を押し付けてしまうと、子どもが自分で考える力は育ちにくくなります。
また、子どもの意見を無視し続けると、自己肯定感の低下につながることもあります。
「どうせ言っても聞いてもらえない」と感じてしまうからです。
一方で、子どもの意見に耳を傾けることで、「自分の考えを大切にしてもらえている」と感じられるようになります。
その積み重ねが、親に対する信頼感を高めていきます。

たとえ納得できなくても、まずは否定せずによく聞いてあげましょう
子どもに伝える言葉はポジティブに
ポジティブな言葉をかけてあげることも、とても大切です。
誰だって、ネガティブな言葉を向けられるより、前向きな言葉をかけてもらえるほうが嬉しいものですよね。
とはいえ、
「怒ることはあるけど、褒められるところなんて思いつかない…」
そう感じる親も少なくありません。
そんなときは、「褒められるところを見つけるクセ」を意識してみてください。
特別なことでなくても大丈夫です。
たとえば、「今日は早く起きられたね」「昨日より少し元気そうだね」など、ほんの小さなことで構いません。
見つけたら、そのまま言葉にして伝えてみましょう。
そうした声かけの積み重ねが、子どもの自己肯定感を少しずつ育てていきます。
無理のない範囲で、できるところから続けていけるといいですね。
不登校児の兄弟へのフォロー
兄弟がいる家庭では、1人が不登校になることで、他の兄弟に「ずるい」という感情が生まれてしまうことがあります。
毎日学校に通っているからこそ、行事だけ参加する姿にモヤモヤするのは自然なことです。
頭では「サボっているわけじゃない」と分かっていても、気持ちが追いつかないこともありますよね。
だからこそ、親が間に入り、不登校の子どもの状況を一方的に押し付けるのではなく、兄弟それぞれの気持ちを受け止めることが大切になります。
不登校が原因で兄弟間の関係がギスギスしないよう、意識的に会話の時間をつくったり、一緒に過ごす時間や思い出を増やしたりすることも、ひとつの支えになります。
相談先は「解決の場」ではなく「ストレス発散場所」に

正直、専門家に相談しても「お母さんがゆったり構えて」なんて綺麗ごとで片付けられることも多いですよね。

「それができたら苦労しないよ」と、余計に孤独を感じることもあるかもしれません。
でも、相談の目的は「解決策をもらうこと」だけではないと思っています。
誰かに、今のドロドロした気持ちをぶちまけて、自分の外に放り出す。それだけでも気持ちが楽になります。
子どもが不登校に陥ると「自分の感覚がおかしいのかも、私が悪いのかな……。」そんな風に家の中で孤立して思考のループに陥るのが、一番怖いです。
ただ「今日、こんなことがあってキツかった」と誰かに聞いてもらうだけで、一瞬でも肩の荷がおりるはずです。
相手は、専門家でなくても構いません。
家族、友人、支援員、匿名の相談窓口など、「今の気持ちを否定せずに聞いてくれる人」で十分です。
まとめ
周囲から「ずるい」と言われたり、自分でもそう思ってしまったりすることもあるかもしれません。 でも、行事だけでも来られたのなら、それはきっと子どもの「精一杯の勇気」です。
周囲の目や、兄弟へのフォローに疲れ果ててしまう日もありますが、どうか自分一人で抱え込まないでください。
まずはあなた自身の心なかのドロドロを、誰かに、どこかに吐き出してみてください。
▶不登校の原因を整理した記事はこちらからどうぞ


