HSPが不登校を乗り越えるには|「自分を削らない」環境づくりと、興味の方向へ進む選択肢

HSPが不登校を乗り越えるには|「自分を削らない」環境づくりと、興味の方向へ進む選択肢 家庭生活と接し方
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HSP(ひといちばい敏感な気質)の子どもにとって、学校は時に「自分の形に合わない場所」になることがあります。

私自身も、息子が学校に行けなくなった頃は、「どうすれば周りと同じようにできるんだろう」と悩み続けていました。

この記事では、HSPの親子が「自分を削る」ことをやめ、不登校という状況をどう乗り越えていけるのかを、6年以上不登校と向き合ってきた経験からお伝えします。


自分を否定し続ける生き方には限界がある

当時はHSPという言葉も知らず、 自分が「おかしい」「変わっている」と認めてしまったら、 その瞬間に崩れてしまいそうな怖さがありました。

だから私は、必死に自分を否定しながら、 なんとか自分を繋ぎ止めていたのだと思います。

「自分を削ってでも、周りに合わせるのが当たり前」
「それができないのは、自分の努力が足りないから」

そんな価値観が“普通”だと信じていたため、 無意識のうちに子どもにも 「お前も削って適応しろ」という圧力をかけていたのだと思います。
自分がそうやって傷つきながら生きてきたから、 それ以外の生き方を知りませんでした。

けれど、親子で限界まで疲れ果ててようやく気づきました。

合わない場所に自分を押し込めることは、 自分という存在を少しずつ失っていく作業でしかなかったのだと。

▶不登校が遺伝するのか気になる方は、こちらの記事も参考にしてください。


不登校は「逃げ」ではなく、自分を守るための反応

不登校は「逃げ」ではなく、自分を守るための反応

息子は小2から行き渋りが始まり、中1の現在も不登校が続いています。

以前の私は、「どうにか学校に戻さなきゃ」と焦っていました。

でも今は、息子の行動が“これ以上自分を削りたくない”というサインだったと理解しています。

パズルのピースをケースに合わせて削る必要はない。
合わないのは「ピースのせい」ではなく、「ケースの形」なのだと。

なぜなら、学校に行くということは、合わないケースに押し込められ、毎日少しずつ自分を削られに行くようなものだからです。
多くの子は何も感じないかもしれませんが、HSPの子は常に“ケースに押し込まれている感覚”を抱えています。

HSPの子どもにとって、不登校は弱さではなく、自分の形を守るための自然な反応です。


「学校に戻す」以外の選択肢を持つことも、乗り越える一歩になる

正直に言えば、学校以外の選択肢を選ぶことは、私にとっても「当たり前の社会」を手放すような怖さがありました。

息子は今、eスポーツや動画編集といった世界に触れ始めています。 まだ「のめり込んでいる」と言えるほどではありません。

以前の私なら、その姿を見て真っ先にこう言っていたと思います。

「まずは勉強を終わらせてからやりなさい」

私の中には、クリエイティブな仕事は遠い世界の話で、一般的な会社員になることだけが“通常ルート”だという思い込みがありました。

けれど、削られ続けてボロボロになっていたあの頃の食卓より、 たとえ先が見えなくても「どう生きていくか」を一緒に考える今の作戦会議のほうが、ずっと人間らしい時間だと感じています。

自分の形のまま何かに向かおうとする姿は、学校に行く・行かないとは別の次元の大切さがあります。

これは特別な選択ではなく、HSPの子どもが自分の形のまま力を伸ばしていくための、ひとつの自然な方法だと感じています。


本人と一緒に「これからの作戦」を立てる

HSPの子は、親がどれだけ「良かれ」と思って押し付けても動きません。 かつての私は「正しいレール」に乗せようと必死でしたが、結局、本人が納得していないことは1ミリも進まないのだと痛感しました。

であれば、「親の正解」を押し付ける時間は、ただの無駄です。

それよりも、本人の考えをベースにして、どう進んでいくかを一緒に考える方が、はるかにスムーズで建設的です。

私は、「学校」という子どもの人生のレールを“親や社会が敷くもの”ではなく、 子ども自身が見つけていくものだと考えるようになりました。

正直、学校に行かないという選択は、荒れ狂う山を切り開いて登るようなものだと思っています。 アスファルトで舗装された道路を進む方が、確実に楽に決まっている。

だからこそ、こう考えるようになりました。

「どんなアイテムがあれば、この山を越えられるのか?」 ルートを変えるのが難しいなら、必要なアイテムを少しずつ集めていくしかない。

そのアイテムとは、 「今の環境がしんどいなら、どんな環境なら動ける?」 「その方向で行くなら、次にできることは何だろう?」 といった、本人の“すき”や“安心”を手がかりにした小さな選択肢です。

そんなふうに、彼の特性を“矯正する”のではなく“活かす”形で作戦を立てていく。 これは甘やかしではなく、自分の形のまま生きていくための現実的な方法です。

作戦を一緒に考えていると、子どもが生き生きしてくるのがわかります。 その姿を見るだけで、真っ暗だった未来が明るくなり、こちらまで嬉しくなる。

多分、その“すき”をベースにしないと、何も育たないんだと思います。 すきを育てるために、その子なりのペースで「勉強」をしていくんだと思います。

まとめ:HSPが不登校を乗り越えるには

  • HSPの子どもは環境の影響を強く受ける
  • 「学校に戻すために自分を削る」のは解決にならない
  • 乗り越えるとは、“自分の形のまま”過ごせる場所を見つけること
  • 興味や得意なことに向かう選択肢も、立派な「乗り越え方」
  • 親がまず自分を削らなくていい環境を持つことが、子どもの安心につながる

自分の形のまま何かに熱中する時間は、HSPの子どもにとって、安心して自分を育む一歩になる可能性があります。
学校に通うことだけが正解ではなく、興味や得意なことに向かう時間を持つことも、自己肯定感や生きる力を育むきっかけになるかもしれません。

親としては、先の見えない選択肢に不安を感じることもあるでしょう。
ですが、子ども自身が納得して選んだ道を尊重することが、支援として大切な一歩になると考えられます。

▶不登校の家庭での接し方は、こちらにまとめています。

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