不登校になると、「学校以外にも居場所を見つけたほうがいいのかな」と考えることがあります。
教育支援センターやフリースクール、地域の居場所、オンラインのサービスなど、不登校の子どもが利用できる場所は一つではありません。
ただ、7年間不登校の子どもと過ごしてきて感じるのは、「居場所があること」と「子どもがそこに行けること」は別だということです。
親がよさそうな場所を見つけても、本人が外に出られないこともあります。見学まではできても、その後通えないこともあります。
そのため、居場所を探すときは「どこに通わせるか」だけでなく、今の子どもの状態に合っているかを見ることも大切です。
この記事では、不登校の子どもが利用できる学校以外の居場所と選び方、そしてどこにもつながれない時期の考え方について、わが家の経験も交えてまとめます。
不登校の子が利用できる学校以外の居場所

不登校の子どもが利用できる居場所には、次のような選択肢があります。
| 居場所 | 特徴 | 向いているケースの例 |
|---|---|---|
| 教育支援センター | 自治体が運営する公的な支援 | 費用を抑えて学校外の支援につながりたい |
| フリースクール | 民間の学習・交流の場 | 学校以外で人との交流や学習の機会を持ちたい |
| 地域の居場所・居場所カフェ | 地域の団体などが運営 | 学習よりも安心して過ごせる場所を探したい |
| 放課後等デイサービス | 福祉サービスとして支援を受けられる | 利用条件に該当し、福祉的な支援が必要 |
| オンラインの居場所 | 自宅から参加できる | 外出の負担が大きい |
| 家庭 | 最も身近な居場所 | 外部とのつながりがまだ負担になる |
どれが一番よいというものではありません。
子どもの状態や年齢、外出できるか、人との交流を求めているか、学習支援が必要かなどによって、合う居場所は変わります。
教育支援センター(適応指導教室)
教育支援センターは、自治体の教育委員会などが設置している、不登校の子どもを支援する場所です。
学習支援や相談、活動などが行われており、自治体によって利用方法や内容は異なります。
民間のフリースクールと比べて費用負担を抑えやすいのも特徴です。
まずは住んでいる自治体の教育委員会や不登校相談窓口を確認してみると、地域で利用できる教育支援センターを調べられます。
フリースクール
フリースクールは、学校以外で学習や交流ができる民間の居場所です。
少人数で過ごせるところ、学習支援を中心にしているところ、体験活動や交流を重視しているところなど、運営方針は施設によってかなり違います。
そのため、「フリースクールならどこでも同じ」と考えず、子どもに合いそうかを確認することが大切です。
見学や体験ができる場合は、活動内容だけでなく、通う頻度や費用、スタッフとの関わり方なども確認しておくと安心です。
フリースクールの具体的な選択肢
フリースクールを探していても、地域にはいくつもの施設があり、「何を基準に選べばいいのかわからない」と感じることもあります。
選択肢の一つとして、明光義塾が運営する明光フリースクールがあります。
小学生・中学生を対象としたフリースクールなので、学校以外の居場所や学びの場を探している家庭なら、比較候補の一つとして内容を確認してみてもよいでしょう。
いきなり通うと決める必要はなく、まずは資料や説明会で、今の子どもの状態に合いそうかを確認する方法もあります。
明光フリースクールの資料・説明会を確認する地域の居場所・居場所カフェ
地域のNPOや民間団体などが、不登校の子どもが過ごせる居場所を運営している場合もあります。
フリースクールのように学習を主な目的とせず、「安心して過ごす」「人とゆるくつながる」といったことを重視している場所もあります。
開催日や対象年齢、活動内容はそれぞれ違うため、自治体の不登校支援ページや地域の支援団体などから探してみるとよいでしょう。
放課後等デイサービス
放課後等デイサービスは、利用条件に該当する子どもが利用できる福祉サービスです。
学校以外で人と関わったり、生活や学習に必要な支援を受けたりできる場所の一つです。
利用には条件があるため、対象になるか分からない場合は自治体の福祉窓口などに確認してみてください。
オンラインの居場所
外に出ること自体が大きな負担になっている場合は、オンラインで参加できる学習サービスやコミュニティも選択肢になります。
自宅から利用できるため、「外出は難しいけれど、少しずつ学校以外とのつながりを持ちたい」という場合にも検討できます。
自宅から利用できるオンラインフリースクールもある
通学型のフリースクールが難しい場合は、オンライン型のフリースクールという選択肢もあります。
クラスジャパン小中学園は、不登校の子ども向けのオンラインフリースクールです。
自宅から学習や活動に参加できるため、「フリースクールまで通うのは難しい」という家庭でも比較しやすい選択肢です。
ただし、オンラインなら誰でも負担なく参加できるとは限りません。
わが家でもそうでしたが、人とのやり取りそのものが負担になる時期には、オンラインであっても参加が難しいことがあります。
まずはサービス内容を確認し、今の子どもの状態に合いそうかを見るところからでもよいと思います。
クラスジャパン小中学園の詳細を見る家庭も不登校の子にとって大切な居場所
学校に行けなくなった直後などは、外の居場所を探すよりも、まず家庭で安心して過ごすことが必要な場合もあります。
親としては「このまま家にいるだけでいいのかな」と不安になるかもしれません。
私も、何かにつなげなければいけないのではないかと焦った時期がありました。でも、外の居場所につながることだけが目標ではありません。
家で安心して過ごせているなら、家庭もその子にとっての居場所の一つです。
小学生・中学生・高校生で居場所の探し方は変わる
子どもの年齢によっても、居場所を探すときに気になるポイントは変わります。
小学生の場合
小学生は、一人で居場所まで通うのが難しいことがあります。
送迎や付き添いが必要になると、子どもに合うかだけでなく、親が無理なく続けられるかも重要です。
利用時間や送迎の有無、保護者の付き添いが必要かなども確認しておくとよいでしょう。
中学生の場合
中学生になると、居場所だけでなく学習や高校進学についても気になり始めます。
「安心して過ごせる場所がほしい」のか、「勉強も少し進めたい」のか、「高校進学につながる支援がほしい」のかによって、選択肢も変わります。
本人が何を負担に感じているかを見ながら、居場所と学習・進路を分けて考える方法もあります。
高校生の場合
高校生の年代になると、通信制高校やサポート校なども選択肢に入ります。
中学生までの「学校以外の居場所探し」とは少し目的が変わり、高校卒業資格やスクーリング、学費なども確認する必要があります。
▶不登校の子に私立通信制高校は合う?親が確認したいサポートや学費のこと
▶不登校で「高校に行ける気がしない」と感じてしまう親へ。公立通信制という選択肢
居場所があっても「行けない」子もいる

ここは、わが家が長く不登校を経験する中で特に感じたことです。
不登校の子どもの居場所を調べると、フリースクールや教育支援センター、オンラインのサービスなど、さまざまな選択肢が見つかります。
でも、選択肢があることと、本人がそこへ行けることは別です。
家から出ること自体が負担になっている時期もあります。
知らない場所に行くこと、人に会うこと、「不登校の子が集まる場所」に参加すること自体に抵抗を感じる子もいます。
親がよさそうな居場所を見つけても、
- 見学に行けない
- 一度は行けても続かない
- 当日になると動けなくなる
- オンラインでも人と関わるのがつらい
ということもあります。
わが家でも、親が調べたからといって、そのまま子どもが利用できるわけではありませんでした。
だから、居場所につながれないことを「何もできていない」と考えなくてもいいのではないかと思っています。
子どもが居場所につながれないときに親ができること
子どもが外の居場所につながれないと、親は「何かしなければ」と焦りやすくなります。
でも、本人が動けない時期に無理に通わせようとすると、居場所そのものが新しい負担になることもあります。
わが家では、「今すぐ行かせる」よりも、選択肢だけ細く残しておくほうが合っていました。
家で責められずに過ごせる状態をつくる
まずは、家にいることを責められずに過ごせる状態をつくること。
「学校に行かないなら、せめて何かしなければ」と条件を増やすより、安心して休める時間が必要な時期もあります。
親だけで情報を集めてもいい
子どもが動けなくても、親だけで資料を取り寄せたり、相談したり、見学したりすることはできます。
子どもにすぐ利用を勧める必要はないと思います。
親が情報を持っておけば、本人が「ちょっと気になる」と思ったときに選択肢を出しやすくなります。
選択肢を細く残しておく
完全に「行く・行かない」の二択にせず、「こんな場所があるらしいよ」くらいで情報を置いておく方法もあります。
パンフレットを置いておく、公式サイトを見られる状態にしておく、親だけ見学しておく。
それだけでも、将来本人が動きたくなったときの選択肢になります。
不登校の居場所を選ぶときに確認したいこと

居場所を探すときは、「不登校に対応している」というだけで決めず、次のような点を確認しておくと比較しやすくなります。
子どもの状態に合っているか
人が多い場所が苦手なのか、少人数なら大丈夫なのか。
学習したいのか、まず安心して過ごしたいのか。
子どもの今の状態によって、必要な環境は変わります。
行けない日への対応
不登校の子どもは、その日の体調や気持ちによって参加できないこともあります。
欠席した場合の連絡方法や、通えない時期が続いた場合の対応なども確認しておくと安心です。
費用と通いやすさ
民間のフリースクールなどは、施設によって費用が異なります。
月額費用だけでなく、入会金や教材費、交通費なども含めて、家庭で続けられるかを確認しておきましょう。
オンラインの場合も、利用料金や必要な機器などを確認しておくと安心です。
見学や体験ができるか
ホームページだけでは、実際の雰囲気までは分かりません。
本人が行けそうなら見学や体験を利用し、難しければ最初は親だけ話を聞いてみる方法もあります。
まとめ|不登校の居場所は「今すぐ通える場所」だけではない
不登校の子どもが利用できる居場所には、教育支援センター、フリースクール、地域の居場所、放課後等デイサービス、オンライン、家庭などさまざまな選択肢があります。
ただし、選択肢を見つけたからといって、すぐに子どもが利用できるとは限りません。
わが家も、不登校が長くなる中で「場所はあるけれど、そこにつながれない」という時期を経験してきました。
繰り返しになりますが、「居場所を探すことと、今すぐそこへ行かせること」は別です。
親だけで情報を集めたり、相談したりしながら、本人が動ける時期まで選択肢を残しておくこともできます。
子どもに合う居場所は、「学校の代わりになる立派な場所」でなくてもいい。
その子が今、少し安心して過ごせるところも居場所の一つです。

