不登校6年のサポートで気づいた。子どもの「やる気スイッチ」の意外な場所

不登校6年のサポートで気づいた。子どもの「やる気スイッチ」の意外な場所 家庭生活と接し方
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「うちの子のやる気スイッチって、どこにあるんだろう……」

不登校の子どもを支える中で、どうしても焦りを感じることがあります。

「もしかして、このまま変わらないの?」そんな不安で眠れない夜を、私も何度も過ごしてきました。

ずっとスイッチを探そうとしていたけれど、ある時ふと気づいたのです。

「親がスイッチを探している間は、子どもは自分のスイッチを見つけられない」

今日は、6年の経験を通して見えてきた「やる気スイッチ」の真実をお話しします。

脳が動くには「OS」が必要だった

脳が動くには「OS」が必要だった

脳科学では、やる気は「側坐核(そくざかく)」という場所が司ると言われています。ここが刺激されるとドーパミンが出て、行動につながるそうです。

でも、不登校が長く続く子どもにとって、それ以前に大事なものがあります。

それが「絶対的な安心感」というOS(基本ソフト)です。

しかし「いくら励ましても、好きなことで釣ろうとしても動かないのはなぜ?」と思いますが、これは、OSがバグを起こしている状態だと考えると分かりやすいです。

家が「一番安心できる場所」になり、心が安定して初めて、やる気スイッチ(アプリ)も反応するようになります。

スイッチが見つからない「3つの理由」

6年間の経験から、スイッチが入らない原因は大きく3つあると感じました。

①スイッチが「防御」している

長い間「学校に行けない自分」を責めてきた子は、これ以上傷つかないよう無意識に心のスイッチをロックしています。

やる気がないわけではなく、自分を守るための本能です。まずは親の「そのままでいいよ」という全肯定が必要です。

②スイッチの「接触不良」

親子の会話が「学校」「勉強」「将来」に偏っていませんか?会話の目的が「登校」に固定されると、子どもは警戒して心を閉ざします。

③圧倒的な「電力不足」

6年間という時間は、それだけ深い休息と充電が必要だったということ。空っぽのバッテリーにスイッチを入れても、反応しません。

6年で見つけた「スイッチが入り出すサイン」

エネルギーが溜まってくると、スイッチは「押す」ものではなく、内側から自然に起動します。

  • 昼夜逆転に変化が出る:少し早く起きる日が出てくる
  • 独り言や鼻歌が増える:心の余裕が「音」として漏れ出す
  • 親に隠さず好きなことをする:堂々と趣味を楽しめるようになる

実際に起きた「自然に入ったスイッチ」の瞬間

実際に起きた「自然に入ったスイッチ」の瞬間

うちの子は、不登校になって数年間は昼に起きない日が続いていました。

そんな中、ある時期から自分の朝ごはんとして、簡単なチャーハンを作ることが増えてきました。

といっても、凝った料理ではありません。即席のチャーハンの素にねぎを入れる程度の、本当に簡単なものです。

私は以前から「不登校でも、朝ごはんくらいは自分で作ってほしい」と伝えていたのですが、最初は面倒で作らず、食べない日もありました。

それが少しずつ、自分から作る日が増えていったのです。

もちろん、これは“料理へのやる気”というより、単純に食欲が戻ってきて、空腹に耐えられなくなったという理由が大きいと思います。

でも私は、その小さな変化を見て、

「あ、エネルギーが少し戻ってきているのかもしれない」と感じました。

最近は、学校帰りに友達が立ち寄る時間が、息子にとっての楽しみになっていました。

ところが、ある日突然、学級閉鎖で友達が来なくなり、ぽっかり時間が空いたその日の午後。

息子はふと、「暇だから勉強しようかな」とつぶやいたのです。

促したわけでも、誘導したわけでもありません。ただ、心に空いたスペースに“自分で選ぶ”という行動が流れ込んできた瞬間でした。

今まで勉強が続かなかったので、私にとっては衝撃的な出来事でした。

「勉強しないのは甘えなの?」と悩んでいる方は、ぜひこちらも参考にしてみてください。

プログラミングで見えた「やる気スイッチの芽」

プログラミングで見えた「やる気スイッチの芽」

さらに印象的だったのは、息子が「スクラッチ」で簡単なプログラミングを楽しんでいた頃のことです。

もともと私自身がプログラミングが好きで、「スクラッチの先には、こういう本格的なコードの世界もあるんだよ」と伝えてはいたのですが、息子はそこにはあまり興味を示していませんでした。

そんなある日、私が少し勉強して、本格的なコードで作った簡単なゲームを見せてみたのです。

すると息子は、コードの意味が分かるわけではないのに、画面に吸い寄せられるように見つめて、

「おおー……すげー」と声に出しました。

スクラッチとは違う“本格的なプログラム”の世界に触れたことで、それまでスルーされていた部分に、初めて心が引っかかった瞬間でした。

私はその時、「こういう“興味の芽”もスイッチの入り口なんだ」と感じました。

【実践】自発的な瞬間を見つけるために

無理に学校へ行かせるのではなく、小さな「やってみたい」の種を蒔いてみてください。

  • 「これ好きかも」を観察する 親は評価せず、ただ何に夢中かを見る
  • 親は「環境を整えるだけ」 道具を揃えたり情報を用意したりするだけで、あとは見守る

自分で決めて、没頭して、「あ、楽しい」と思えた瞬間。
それが新しいやる気スイッチの始まりです。

まとめ:親自身のスイッチをオフにする

「親が、子どものスイッチを探すのをやめた時、子どもは自分のスイッチを探し始める」

6年経っても、10年経っても、子どもの人生はまだまだ続きます。
むしろその間に溜めたエネルギーは、いつか大きな力になります。

焦らなくて大丈夫。
まずは、親自身の「コントロールしたいスイッチ」を一度オフにして、今日は子どもと一緒に、何気ない会話で笑い合ってみてください。

▶家庭での接し方はこちらにまとめています。

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