「不登校って、遺伝も関係しているのかな?」子どもが学校に行けなくなってから、そんなことを考えるようになりました。
直接誰かに聞くのは怖いし、かといって答えが出ないまま抱え続けるのも、正直つらい。
私の場合、不登校の息子の姿を見ているうちに、自分自身の性格や、さらにその親との関係まで思い出すようになりました。
もしかすると今、
「親のせいなのかもしれない」
「自分の性格や育て方が影響したのでは」
そんなふうに、自分を責めながらこの記事を読んでいる方もいるかもしれません。
この記事では、専門家としての結論ではなく、不登校を経験した一人の親として、実際に感じたことや調べたことをまとめています。
同じように悩んでいる方の考えを整理する「ひとつの材料」になれば嬉しいです。
ここでいう「遺伝」とは、病気や原因がそのまま引き継がれる、という意味ではありません。
あくまで「気質の傾向が似ることがある」というレベルの話です。
不登校と生まれ持った特性

そもそも不登校になるかどうかは、生まれ持った特性だけで決まるわけではありません。
でも、不登校になりやすい性格や気質が親から子へ似る可能性はあると考えられています。
生まれ持った特性とは?
生まれ持った特性とは、生まれつき備わっている気質や感じ方の傾向のことを指します。
親子で育つ環境が似ていることもあり、性格や不安の感じやすさなどが似ることもあると言われています。
見た目だけでなく、体質や心の傾向なども、ある程度影響を受ける場合があります。
不登校の場合で言うと、
「不安を感じやすい」
「人より敏感なタイプ(HSPのような)」
「ストレスに弱い」
といった生まれつきの気質が親子で受け継がれることがあるんです。
不登校と心の状態の関係
「不登校につながる特定の遺伝子」というものは見つかっていません。
ただ、不安になったり、気分が落ち込みやすかったりする(うつ病など)と関係する遺伝子があることは分かってきています。
そういった心の状態が不登校につながることもあるので、間接的に生まれ持った特性が影響している、と研究が進められています。

親子だから、性格が似るのは自然ですよね。
だとしたら、不安感や落ち込みやすさもといった心の傾向も、親子間で似るのは当然な気がします。
不登校になりやすい気質と発達特性
科学的な研究では、生まれ持った特性が人の行動や気持ちにどう影響するかを調べています。
不登校についても、特定の気質や発達の特性(ADHDやASDなど)が、不登校になりやすい原因になる、という視点で研究されています。
でも、生まれ持った特性はあくまで「なりやすさ」であって、不登校のすべてを決めるものではないんです。
私が「遺伝かも?」と感じたきっかけ

不登校の長男は、小さい頃から集団行動がとにかく苦手でした。
その様子を見ているうちに、「これ、私と似ているかもしれない」と感じる場面が増えていきました。
私自身も、子どもの頃から集団に入ることが苦手で、大人になった今でも不安を感じやすい場面があります。
こうした共通点をきっかけに、「不登校と生まれ持った特性って、関係あるのかな?」と考えるようになりました。
▶不登校の始まりはこちらをご覧ください。
育つ環境と不登校の関係
不登校は、生まれ持った特性よりも、育ってきた環境が大きく影響すると言われています。
家庭や学校での経験が、子どもの心や体に影響を与え、不登校につながることもあるようです。
家庭環境の影響
家での生活は、子どもの心の安定や「自分はこれでいいんだ」と思える気持ち(自己肯定感)を育むのにとても大切です。
- 親子の会話が少ない
- 親が期待しすぎる
- 家族ゲンカが多い
このようなことが子どものストレスになり、不登校の原因になることがあります。
親自身が悩みを抱えている場合も、子どもは影響を受けやすい傾向があります。
また、個人的には親の育った環境も影響していると感じています。
▶詳しくはこちらにも書いていますので、ご覧ください。
学校環境の影響
学校での環境も、不登校と深く関係します。
いじめ、友達とのトラブル、先生との相性、勉強についていけない、みんなと一緒にいるのが苦手などが、「学校に行きたくない」と感じる原因になることがあります。
特に、クラスの雰囲気が合わない、自分のペースで勉強できないといったことも、子どもが学校に居場所がないと感じてしまう理由になります。
環境と生まれ持った特性、両方の影響
不登校は、生まれつきの気質(特性)と、家庭や学校でのストレス(環境)が複雑に絡み合って起こると考えられています。
少し整理してみると、次のように考えられます。
・生まれ持った気質(不安の強さ・敏感さ・こだわりの強さなど)
・学校や家庭でのストレス(人間関係・期待・プレッシャー)
この2つが重なったときに、不登校という形で表面に出ることがある、と考えられています。
例えば、不安になりやすい気質の子が、学校でいじめなどの強いストレスを経験すると、不登校になる可能性が高くなる、といったように、両方が影響し合って不登校につながることがあります。

理由がハッキリわかれば対策ができますが、気質や性格だとなかなか難しいですよね。
私の実体験と不登校
私自身も子どもの不登校を経験する中で、自分や親の性格との共通点を感じることがありました。
私自身の性格の振り返り
前半でも書いたように、私自身も 集団が苦手で、不登校の時期がありました。
- 休みたいと言えなかったこと
- 熱がないと休めなかった環境
- 気持ちを飲み込む癖
その当時の記憶は曖昧ですが、大人になった今でも学校に行けなかった理由が分かりません。
学校へ行くと涙が勝手に溢れ出てしまい、夜も眠れず無気力だったことは覚えています。
親の性格と子どもへの影響
私の親は、決して悪気はなかったのですが、自分の意見を曲げることができないタイプでした。
たとえ黒いものであっても、親が白と言えば『白』と言わされるような、圧倒的な支配感のある家庭です。
そのような状況なので、子どもの頃の私は、「どうせ自分の意見を言っても無駄だ…」と、自分の感情を抑えていました。
その結果、私自身が自分の気持ちを表現することに苦手意識を持っていました。
大人になった今でも「上手に表現することが難しい場面」が多々あります。
そして、この親から受け継いだかもしれない、あるいは影響を受けた私の特性が、子どもにも何らかの形で影響し、不登校の背景にある「心の表現の難しさ」につながったのではないか?と感じています。
でも同時に思うのは、「だから仕方ない」と決めつけたくはない、ということです。
気質が似ていたとしても、関わり方や環境の整え方で変わる部分もあるはずだからです。
親のせいなのか?
親の気質がまったく影響しない、とは言いきれません。
でも「親のせい」と決めつけるほど単純な問題でもないと、私は感じています。
気質と環境、そしてその時期の心の状態が重なって、不登校という形になることもある。
だからこそ、「責める」より「どう支えるか」を考えたいと思っています。
まとめ
自分の不登校の子どもを見て、私自身が過去に感じていた生きづらさや、親との関係で感じていたことが思い出されました。
この経験を通して、私は子どもに対して、親としてどう接していくべきかを深く考えるようになれたと思います。
自分の子どもには、私と同じような思いをさせたくない、そう強く思っています。
いまだに何が理由かはわかりませんが、子どもを世の中に送り出すまでにできる限りのことはしてみようと思います。
この記事が、誰かの参考になれば幸いです。
▶不登校の原因の全体像は【こちらのまとめ記事】でチェックできます


